自動車ボディの内・外装材に使用される高強度・高耐久性鋼板、超加工性鋼板の登場は、薄厚化による軽量化を図りながらも衝突安全性を確保するなど、安全で安心な車体設計に欠かせない素材となりました。現代の自動車は20年前に比べ、約5%の軽量化を実現。燃費改善にも大きく貢献しています。
小型化、多機能化著しい携帯電話は、最先端技術を集約・凝縮した姿ともいわれます。「より薄く、小さく、美しく」が求められる開発現場でも鋼板技術が大きな役割を果たしています。世界をリードするハイ・グレードな鋼板づくりがより一層求められる分野です。
超小型LSIなどIC基盤製作に欠かせない半導体のリードフレーム。超コンパクトリレーの開発には各種ファインスチールや磁性鋼板が用いられています。産業機械や自動車といった工業製品から家電、携帯電話など身近な生活グッズまで、人々の便利や快適を支えています。
高輝度化、有機化、低コスト化などLEDを取り巻く環境の変化には目覚ましいものがあります。大型液晶テレビや携帯電話、パソコンモニターといった製品の確実な発光を支える導電部材の開発など、ファインスチールを利用した技術を抜きにしては語れません。
重機産業からパソコン、家電に至る製品すべてに組み込まれ、電気のオン・オフをコントロールするリレーは、まさに「産業の米」。これを抜きにして工業製品は語れません。小さな筐体に秘められた限りない能力。優れた加工技術と高品質な鋼板が、それを可能にしています。
家電・電子機器、自動車、産業機器まで、あらゆる工業製品に組み込まれているベアリング。その精緻で滑らかな駆動を支えるリテーナー(保持器)製作では、最適な弾性を確保するための高度な圧延技術など、ファインスチール加工に対する総合的な技術力が求められます。
地震や火災に強く、耐候性に優れた鋼板屋根・壁材が注目されています。ガルバニウムなど用途に応じた表面処理を施した屋根・壁材は、軽く、美しく加工しやすく、環境にもやさしいと評判です。高価格なステンレス屋根・壁材の代替材としても期待されています。